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おいなりさん [京都うろうろ]

超メジャー?朱の鳥居とおキツネさんの伏見稲荷大社へ

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伏見稲荷大社は、全国に約3万社あるといわれる稲荷神社の総本社。
初詣の人出ランキングで常に全国5位以内に入ってますね。
外国人にも人気があるようです。世界最大の旅行口コミサイトでの外国人による
口コミでは、人気2位でした。ちなみに1位は「広島平和記念資料館」です。

情けない話、私は近くに住みながら行くのは今回が初めてでして・・・(^_^ゞ
あまりにも身近過ぎる、写真なども見飽きるほど見てきたしね。
行った気になっていたのかな。いざ行ってみると色んな発見がありました。

アクセスは鉄道だと京阪電車(本線)伏見稲荷駅、JR(奈良線)稲荷駅。
駐車場は100台以上停められる無料駐車場が境内にあります。

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駅側の大鳥居と楼門前の大鳥居の間の参道横が駐車場になっています。2012年に
改装されたので新しく快適なんですが、さすがに日曜日の昼過ぎ、満車で
「只今閉鎖中」のカードが出ていました。そんなことを予想して、この日も
バイクで行きました。駐車待ちのクルマを横目に先頭まで行って係の方に
二輪は?って訊ねると「コチラからどうぞ」って、新しくできた二輪/自転車
専用駐車場に案内されました。
だいたい此処の前の道(本町通り)は、一方通行(二輪車は除く)ですから
バイクに限りますね♪

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お天気は雲ひとつない五月晴れ♪

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参道もお祭り騒ぎ? 境内のお土産物屋さんには狐のお面や焼き物の他にも
達磨さんや招き猫も・・・? 白狐の焼き物は(元来)稲荷山の土を使って
作られた焼き物で、五穀豊穰の信仰から昔は稲荷山の土を持って帰って
田畑に撒いていたものを、神棚に置けるように狐の形をした焼き物を
土産物にしたのが始まりのようです。
伏見稲荷大社が創建されたのは711年、平安京遷都より80年以上も前のことです。
創建したのは、秦 伊呂巨(はたの いろこ)。帰化人、秦氏の一族ですね。
秦氏は養蚕の普及にも貢献したことから、土産物に達磨があるのは蚕の繭に
似ているから?招き猫は蚕を食べる鼠封じ?
縁起物の由来というのは案外単純なものですね。


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〈楼門〉
1589年(天正17)に豊臣秀吉が母(大政所)の病気平癒を祈って寄進したもの。
「病悩平癒祈願が成就すれば一万石奉加する」と記した「命乞いの願文」が
伝えられていましたが、昭和48年の解体修理の際、墨書も発見されました。
この3年後には大政所は亡くなってますが・・・

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〈阿吽の二神像〉
楼門前、ここでは左右に狐の像が、寺院の狛犬のように左右に置かれていますが、
狛犬と違い阿吽になっていません。向かって左の狐は鍵(米蔵の鍵)を、
右の狐さんは宝珠(チンターマニ)を咥えています。

楼門、寺院なら阿吽の仁王様(金剛力士像)が置かれていると仁王門とも言います。
神社では随身さんが置かれ、随身門とも言いますね。向かって左が矢大神、
右が左大臣。随身とは、貴族の外出時に警護のために随従した近衛府の官人の
ことですが、神道においては、随身姿の像を神を守る者として門に安置される
ことが多いです。

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伏見稲荷の拝観者は年齢層が低いかも。

『いなり、こんこん、恋いろは。』・・・こんなん流行ってんの?
主人公は京都の中学生、名前が“伏見 いなり”ちゃんだって、
伏見稲荷大社公認だそうで境内のあちこちにポスターが貼ってありました。
京のはんなり変身ラブコメディ、京も明日も恋をする・・・決して嫌いじゃ
ないけれど、まず見ないだろうな。でも1回くらいは・・・(^_^ゞ
中・高生向きなんだろうけど、おいなりさん=宇迦之御魂神(うかのみたまのかみ)
と言うのが出てくる。このくらいは知ってもらえるからイイかもね。


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〈外拝殿〉

楼門をくぐると真正面にあります。
その先に内拝殿、本殿が一直線に配置されています。

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〈内拝殿〉

本殿には、下社・中社・上社ならびに摂社である田中社・四大神の五社が
一宇相殿に奉祀されています。
祭神は向かって左から田中大神(たなかのおおかみ)、
中社に佐田彦大神(さたひこのおおかみ)※猿田彦に同じ。
下社(中央)に宇迦之御魂大神(うかのみたまのおおかみ)、
上社には大宮能売大神(おおみやのめのおおかみ)、
そして一番右には四大神(しのおおかみ)が祀られています。
この五神の総称が稲荷大神であって、実は主祭神を持ちません。
強いて言うなら宇迦之御魂大神が代表?ってとこかな。
できれば時間は掛かりますが、左から順番に五柱すべてに拝願しましょう。

〈本殿〉後で気がついたら撮影禁止でした。よってこんなアングルに・・・
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〈権殿〉
本殿と同じ五柱の相殿で、本殿を造営する際の仮御殿です。

まぁ、それにしても真っ赤っか!朱色が目に眩しいほどです。それもそのはず
2011年、御遷座1300年祭に際して改修されたばかりですから。
寺院仏閣は、古いままの方が侘び寂を感じて良いのですが、神道では汚れ、
穢れを嫌います。だから改修していつもピカピカにする傾向が強いですね。

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拝殿の前の狐さんですが、改修後のものでしょうか、ちょっとエジプトっぽい。
とにかくおキツネさん、沢山いらっしゃるので見て回るのも面白いです。


侘び寂と言えば、楼門を過ぎて右、南側に「お茶屋」と言うのがあります。

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「お茶屋」は、躙口(にじりぐち)をもたず、いわゆる貴人好みの茶室。
書院式茶室の遺構とされているもので、特別拝観の時期以外は入れません。
素晴らしい庭園や建物があるようで、「松ノ下屋」もそのひとつ。

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瓦に五七桐の紋を発見、これって豊臣秀吉のゆかり?ま、応仁の乱で焼失した
ままの楼門や外拝殿、権殿を京都再構築の際に復興させたのは秀吉公だし・・・

五七桐紋は太閤秀吉が使っていた印象が強いですが、もともとは天皇家、皇室の
紋であり、菊紋に次ぐ格式の紋でしたが足利幕府以後は、武家が望んだため
天皇が下賜するようになり、足利尊氏や豊臣秀吉も天皇から賜ったものです。
五七桐は「政権担当者の紋章」という認識なのかな、実は現在でも
内閣総理大臣紋章として五七桐が使われています。
そう言えば過去に、今太閤と呼ばれた総理大臣が居たなぁ・・・
ちなみに、よく見る庶民が使う桐紋は五三の桐です。そして皇室の菊花紋は
「十六八重表菊」が正式な紋章の呼び方です。

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関係ないですが、ナンジャモンジャの花が咲いていました♪


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〈東丸(あずままろ)神社〉
江戸時代の国学の四大人の一人、荷田春満(かだのあずままろ)が祀られている。
伏見稲荷の中にありますが、末社ではなく独立した神社です。
史跡・荷田春満旧宅もお茶屋の並びにあり、特別拝観の期間に観られます。
学業の神様で、参道脇には絵馬がびっしり。ご利益の程が窺えます?

伏見稲荷大社の周辺には、ここ以外にも様々な神社が集まっていました。
何処までがお稲荷さんなのか、お稲荷さんとどんな関係なのか困惑するほど
また回を改めて少しだけ紹介できると思います。


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お稲荷さんグッズ? 白狐と鳥居、キャラクターがしっかりしていますね。

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他にもいろいろありました。これも回を追って紹介します。

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さてさて、これからが本番? 千本鳥居の建つお山へ向かいます。

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〈奥宮への入口〉

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〈末社〉長者社・荷田社・五社相殿社・両宮社
他にも摂社・末社は数多く・・・これも追々?いや割愛かな。

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〈奥宮〉
階段、これはほんのプロローグ、ここも原点は山岳信仰。
この後、待ち構える千本鳥居、お山めぐり・・・運動不足、貧脚には自信のある
私には如何なる試練やら知れんw
ふらっと来てみたお稲荷さん、全然フラットじゃないし・・・(-_-;)

奥宮の狐さんは箱入り?暴れるのかな、金網の中でした。
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今回の記事は文章多過ぎたかな?次回は写真主体で。(^_^ゞ
しばらく「おいなりさん」が続きます・・・

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2014.5/11、伏見稲荷大社にて。
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コメント 18

たいちさん

ここへは、随分前にいきましたので、記憶が薄れています。今回詳しく記述いただき大変参考になりました。美しくなった伏見稲荷大社へ、また行きたくなりました。
by たいちさん (2014-05-20 16:49) 

路渡カッパ

★たいちさん、ありがとうございます。
少し前だと改修中で良くなかったかも、今ならピカピカですよ♪
あまりにもメジャーなので近寄らなかったのですが、やっぱりそれなりの魅力がある神社ですね!(d'∀')
by 路渡カッパ (2014-05-20 17:34) 

風来鶏

箱入り狐は、京都御所の鬼門にある「猿ヶ辻」のお猿さんみたいに、夜中に京都市内を徘徊するのではありませんか(^^;;
by 風来鶏 (2014-05-20 17:36) 

しばちゃん2cv

木ノ本、長浜の写真楽しみにしてますよ。
by しばちゃん2cv (2014-05-20 17:59) 

ため息の午後

真っ赤な社殿にお稲荷さん、迫力いっぱい
ですね。伏見稲荷、一度いきたいのですが
なかなか機会がありません(涙)。路渡カッパ
さんのお写真を拝見して益々いってみたく
なりました(笑)。

by ため息の午後 (2014-05-20 21:35) 

路渡カッパ

★風来鶏さん、ありがとうございます。
御所のお猿さん、そうそう夜な夜な悪さを・・・
この狐さんは、人を化かして回ったのかな?それとも
駕籠の鶏ならず加護の狐、大事にされているのかも。(^_^ゞ

★しばちゃん2cvさん、ありがとうございます。
長浜城と木ノ本へは黒田勘兵衛ドラマ館へ。
木ノ本ではもっとゆっくり町を観たかったのですが、時間が無かったです。
写真は2cvさんのように巧くは撮れないので・・・期待しないでね。(^_^ゞ

★ため息の午後さん、ありがとうございます。
色んな意味で思っていた以上の場所でした。
なかなか面白かったですよ。ただ私はヘタレなので、
お山めぐりは全行程の半分くらいで戻ってしまいました・・・(-。-;)

by 路渡カッパ (2014-05-20 21:58) 

駅員3

青空に映える弁柄色、大好きな組み合わせです。
この弁柄色が、なぜか心に強く残るのはなんでかな!?

ラストの鳥居のトンネル・・・ここをくぐると宮崎駿の描いた世界に飛び込めそう!!
by 駅員3 (2014-05-21 07:02) 

京男

おはようございます。
漫画は宇迦之御魂神なのかな・・・。
初午の時のお札?のお多福っぽいのが宇迦之御魂神さんらしい。
だからこんな漫画は違う。マツコ・デラックスさんのイメージなんだけど。(笑)
宇迦之御魂神は、伊勢神宮の外宮と同じなのをみなさん案外しらない。
もうすこし神さんのことをしらないと御利益ないでしょうね。
女神は、気むずかしいしね。
by 京男 (2014-05-21 09:56) 

路渡カッパ

★駅員3さん、ありがとうございます。
青空と弁柄色、写真に撮るとハレーションがきつくて。
Nikonの青空、イマイチだし・・・
ラストの写真、駅員3さんの狐の置物の写真を参考に・・・(^_^ゞ
ただ、いつもなら三脚立ててズーム操作で撮るところですが、これはフィルターソフトで後処理しました。

★京男さん、おはようございます。
神話の方もマンガっぽい♪ 宇迦之御魂神は食べ物関係ですかね。
伊勢神宮の外宮と同じというのは理解し難いでしょうね、名前も字も違うし・・・
外宮の御膳神(みけつかみ)が関西訛りで三狐神(みけつかみ)になって、稲荷の祭神になったってことかな?
それよりWikiでも「伏見稲荷大社の主祭神であり、稲荷神(お稲荷さん)」と書かれていますが、伏見稲荷では主祭神とは言っていない。稲荷大神はあくまで五神の総称なんですね。
ま、神社の由来はなかなか難しいものですが・・・(^_^ゞ

by 路渡カッパ (2014-05-21 11:53) 

kazenotomo

若い頃、近くに住んでいたので、大変懐かしい思いがします。
by kazenotomo (2014-05-21 12:49) 

なんだかなぁ〜!! 横 濱男

おきつねさまも、色々な顔がありそうですね。。

by なんだかなぁ〜!! 横 濱男 (2014-05-21 21:45) 

路渡カッパ

★kazenotomoさん、ありがとうございます。
そうでしたか、それじゃ結構行かれてたのかな?
門前商店街を歩くのも楽しみにしていたのですが、時間が無くなりましたw(^_^ゞ

★横 濱男さん、ありがとうございます。
お狐さん、沢山居りましたよ。できるだけ沢山撮ろうと意気込んでましたが・・・
飽きちゃったw(゚ε゜;)

by 路渡カッパ (2014-05-21 22:41) 

すー

おはようございます

初めてでしたか?
それが、青空に恵まれてよかったですね。

確かに近くの人はいつでも行けるとの思いは大きいですね。

by すー (2014-05-22 04:45) 

路渡カッパ

★すーさん、こんにちは。
あまりにも近くて、今更って感じでした。
まだまだ行けてない京都の有名スポット、
少しづつ行ってみたいと思ってます。(^_^ゞ
by 路渡カッパ (2014-05-22 15:14) 

sig

こんにちは。
すばらしいなあ。いつもながらカッパさんの写真と案内記事にはため息が出ます、ほんとに。古色蒼然とした神社仏閣もいいのですが、私は伏見稲荷や平安神宮のような、古さを感じさせない新鮮な感じを覚えるところが好きです。朱塗りと言うのはその意味で、塗り換えさえすればいつでも現代の建造物として甦らせることができそうですね。
by sig (2014-05-23 16:07) 

路渡カッパ

★sigさん、ありがとうございます。
いつも過分なお褒めの言葉、恐縮です。(^_^ゞ
神社はお色直しが好きですね、その分、工事中も多くて・・・
朱塗り、丹は木材の防腐の役目も果たしているはず。あ、丹って字はまさに鳥居に似てますね。(◎_◎)
by 路渡カッパ (2014-05-24 00:15) 

Kansai-gin

写真が素晴らしい!。アングルが!!!

私もここは、何度か訪れていますが、
貴殿の写真を見ると、また違った場所の様に
思えました。素晴らしい!
by Kansai-gin (2014-05-25 00:07) 

路渡カッパ

★kansai-ginさん、ありがとうございます。
ここは写真を撮るのが楽しい♪ ただ、ここの写真っていっぱい撮られているので
出来るだけ違った視点からを意識しました。天の邪鬼なものなので。(^_^ゞ
by 路渡カッパ (2014-05-26 14:14) 

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