期間限定? [京都うろうろ]
蹴上浄水場、ツツジの他にもうひとつどうしても観たいものがありました。
年に一度の一般公開の期間にしか見られない、この建物。このアングル♪
来た甲斐がありました。
中世ヨーロッパの古城を想わすような双塔を配した赤煉瓦の建物。
明治45年(1912)に出来た蹴上浄水場 第一高区配水池、流入弁室の建物なんです。
これって現役?煉瓦の壁に囲まれた配水池は今でも使われているようです。
明治の遺構として保存しているだけでなく、現役というのも京都らしい?(^_^ゞ
大きな建物じゃないけれど、細部に渡って西洋風。明治に生きた先人たちの
気概を感じます。
琵琶湖疏水事業は日本の近代史においてとても重大な出来事。当時、我が国の
重要な工事はまだ、すべて外国人技師の設計監督に委ねていた時代。疎水事業は
すべて日本人の手によって行った我が国最初の大土木事業だったのです。
当時、京都市が年間予算の十数倍という膨大な費用を投入した大事業・・・
その背景には、明治維新によって東京に首都を移され寂れた京都を盛り返す
ための京都市民の意地があったのでしょうね、地方都市とは呼ばれたくないと。
何せそれまで、今でもですが日本史上、最も長く続いている都ですからね。
この蹴上界隈は電気、水道、電車・・・日本の近代化を真っ先に推進した
京都の先進性をいちばん感じることができるエリアかも知れません。
設計者は、田邊朔郎(たなべさくろう)・日比忠彦とも言われています。
田辺朔郎は当時の京都府知事・北垣国道(きたがきくにみち)に採用された
琵琶湖疏水の主任技師。選ばれた時は工部大学校(現東大)を卒業したばかりの
21歳、青年技師でした。後に京都帝国大学(現京大)教授にもなっています。
ここでの日本初の水力発電の実用化も彼によるものですし、関門トンネルの
提言や北海道官設鉄道の計画・建設、大阪市営地下鉄に関与するなど
隧道のオーソリティ? 日比忠彦は、こちらも東京帝国大学卒で京都帝国大学の
教授に就任。日本最初期の鉄筋コンクリート建築の権威でした。
ちなみにこの建物が竣工した年は田辺朔郎は51歳、日比忠彦39歳の時です。
さすがに100年以上経つ煉瓦造りの塀や建物も汚れ、老朽化が目につきます。
そこで今年度より改良工事に入るそうです。3年間の予定。
煉瓦の壁は残したまま、内部に新しい配水池を造り、この建物は曳家工法で
一時的に別の場所に移動させるようです。ついでに補修もされるでしょうね。
とりあえず、これからも歴史的建造物として保存されるようで良かったです。
この周辺には京都の近代化を偲ばせる疎水関連の遺構が点在しています。
南禅寺の水路閣、ねじりまんぽ(三条通から南禅寺に抜ける隧道)、その上には
インクライン。旧蹴上第二発電所や片山東熊設計の九条山浄水場ポンプ室など。
またいずれゆっくり見て回りたいところです。
中でもこの蹴上浄水場 第一高区配水池の建物は期間限定ですから貴重です。
「期間限定」と言えば・・・この日、ランチにと、先日行ったお気に入りの
上海家庭料理のお店。GW特別メニューでした。
家内はエビチリソースセット、私はこの前と同じ黒酢の酢豚セット。
店内たいへん混雑していて2階の座敷に通されましたが、中国訛りの店員さん
たちも大わらわ・・・客の方が「それはあちらの方が先」なんて順番を指示。
それはイイんですが・・・料理の量が少ない!小鉢もひとつ省かれています。
しかも値段も上がっています。これも期間限定ならイイのですが・・・
昔はよくありました。今もあるかもしれませんが、祇園祭の期間に喫茶店に
入ると、値段は倍!1時間の時間制限、過ぎると追い出されるってことが。
実はこのお店は京男さんもおすすめだったのですが、ちょうどこの期間に
京男さんも行かれたようで・・・この状況をブログに書かれていました。
おことわりして、その比較写真を拝借。
左>以前。右>先日。酢豚の命、豚肉が小さくてカラッカラ。全然ジューシー
じゃないと不満を・・・タマネギばっかりやん!
もし、期間限定・ゴールデンウィーク期間中のみだとしても、このメニューには
呆れてしまう。こういうことを平気でするお店の経営方針って、どうなんだろ。
2014.5/4、蹴上浄水場にて。
年に一度の一般公開の期間にしか見られない、この建物。このアングル♪
来た甲斐がありました。
中世ヨーロッパの古城を想わすような双塔を配した赤煉瓦の建物。
明治45年(1912)に出来た蹴上浄水場 第一高区配水池、流入弁室の建物なんです。
これって現役?煉瓦の壁に囲まれた配水池は今でも使われているようです。
明治の遺構として保存しているだけでなく、現役というのも京都らしい?(^_^ゞ
大きな建物じゃないけれど、細部に渡って西洋風。明治に生きた先人たちの
気概を感じます。
琵琶湖疏水事業は日本の近代史においてとても重大な出来事。当時、我が国の
重要な工事はまだ、すべて外国人技師の設計監督に委ねていた時代。疎水事業は
すべて日本人の手によって行った我が国最初の大土木事業だったのです。
当時、京都市が年間予算の十数倍という膨大な費用を投入した大事業・・・
その背景には、明治維新によって東京に首都を移され寂れた京都を盛り返す
ための京都市民の意地があったのでしょうね、地方都市とは呼ばれたくないと。
何せそれまで、今でもですが日本史上、最も長く続いている都ですからね。
この蹴上界隈は電気、水道、電車・・・日本の近代化を真っ先に推進した
京都の先進性をいちばん感じることができるエリアかも知れません。
設計者は、田邊朔郎(たなべさくろう)・日比忠彦とも言われています。
田辺朔郎は当時の京都府知事・北垣国道(きたがきくにみち)に採用された
琵琶湖疏水の主任技師。選ばれた時は工部大学校(現東大)を卒業したばかりの
21歳、青年技師でした。後に京都帝国大学(現京大)教授にもなっています。
ここでの日本初の水力発電の実用化も彼によるものですし、関門トンネルの
提言や北海道官設鉄道の計画・建設、大阪市営地下鉄に関与するなど
隧道のオーソリティ? 日比忠彦は、こちらも東京帝国大学卒で京都帝国大学の
教授に就任。日本最初期の鉄筋コンクリート建築の権威でした。
ちなみにこの建物が竣工した年は田辺朔郎は51歳、日比忠彦39歳の時です。
さすがに100年以上経つ煉瓦造りの塀や建物も汚れ、老朽化が目につきます。
そこで今年度より改良工事に入るそうです。3年間の予定。
煉瓦の壁は残したまま、内部に新しい配水池を造り、この建物は曳家工法で
一時的に別の場所に移動させるようです。ついでに補修もされるでしょうね。
とりあえず、これからも歴史的建造物として保存されるようで良かったです。
この周辺には京都の近代化を偲ばせる疎水関連の遺構が点在しています。
南禅寺の水路閣、ねじりまんぽ(三条通から南禅寺に抜ける隧道)、その上には
インクライン。旧蹴上第二発電所や片山東熊設計の九条山浄水場ポンプ室など。
またいずれゆっくり見て回りたいところです。
中でもこの蹴上浄水場 第一高区配水池の建物は期間限定ですから貴重です。
「期間限定」と言えば・・・この日、ランチにと、先日行ったお気に入りの
上海家庭料理のお店。GW特別メニューでした。
家内はエビチリソースセット、私はこの前と同じ黒酢の酢豚セット。
店内たいへん混雑していて2階の座敷に通されましたが、中国訛りの店員さん
たちも大わらわ・・・客の方が「それはあちらの方が先」なんて順番を指示。
それはイイんですが・・・料理の量が少ない!小鉢もひとつ省かれています。
しかも値段も上がっています。これも期間限定ならイイのですが・・・
昔はよくありました。今もあるかもしれませんが、祇園祭の期間に喫茶店に
入ると、値段は倍!1時間の時間制限、過ぎると追い出されるってことが。
実はこのお店は京男さんもおすすめだったのですが、ちょうどこの期間に
京男さんも行かれたようで・・・この状況をブログに書かれていました。
おことわりして、その比較写真を拝借。
左>以前。右>先日。酢豚の命、豚肉が小さくてカラッカラ。全然ジューシー
じゃないと不満を・・・タマネギばっかりやん!
もし、期間限定・ゴールデンウィーク期間中のみだとしても、このメニューには
呆れてしまう。こういうことを平気でするお店の経営方針って、どうなんだろ。
2014.5/4、蹴上浄水場にて。
中世のヨーロッパの城を思わせる佇まいですね^^
駅員3さんなら、歓喜極まるのではないでしょうか?!
by 風来鶏 (2014-05-15 20:53)
世界遺産級の文化財ですね。それにしても30年もかかったということですね。
by たいちさん (2014-05-15 22:55)
★風来鶏さん、ありがとうございます。
ま、城のミニチュア。小屋程度の大きさですが、憧れが強かったのでしょうね。
そうそう、駅員3さんには是非見てもらわないとね、琵琶湖疏水も隧道だらけだし・・・(^_^ゞ
★たいちさん、ありがとうございます。
ほんと、世界文化遺産でも良いくらいですね。一応やっと近代化産業遺産として認定されたようですが・・・
発案したのは明治の始めでしょうから、完成が明治の最後の年の45年。途中、研修留学したり技術者育成の学校を作ったり・・・大変な事業だったのが分りますね。(゚ε゜;)
by 路渡カッパ (2014-05-15 23:52)
おはようございます。
明治時代って面白いですね。
その時の建物は、当時賛否があっただろうな。
京都も必死だった。今、ちょっと必死にならないといけないですね。
河原町通の寂れ方が問題かも。
このお店はちょっと極端に酷くなった。
経営者が悪いです。こういうお店は滅びます。客の期待を裏切る行為ですから。
by 京男 (2014-05-16 05:23)
京都は1000年の歴史がありますが、騒乱の中心地で住むものは如何に生きるか苦労された。その名残が料理の質と量に反映されているのかも。とにかく今を生きると^・^)
by 斗夢 (2014-05-16 05:37)
上から見るとなかなかユニークな建物ですね。気づかなかった(笑)
by シルフ (2014-05-16 08:15)
煉瓦造りの佇まいが何故かほっとしますが、やはり老朽化には勝てないようですね。
by g_g (2014-05-16 08:31)
★京男さん、おはようございます。
明治、ちょっと前まで鎖国政策でしたからね、開国してみれば西洋との差に驚いたのでしょうね。
しかし、呑み込まれるのではなく学べば追いつけると考えたのは日本人らしい素晴らしいところです。模倣は常套手段。これらの建物も日本人の優れた学習能力と技術力を感じることができますね。
このお店、従業員の方はみんなC国訛り、やっぱりな・・・って感じてしまう。それってどうなんでしょうねぃ。
★斗夢さん、ありがとうございます。
おっしゃる通り、京都にはそう言う面を感じさせることもありますが、このお店に関しては、どうかな?
京都の老舗商法とは全く逆?ありえません。
想像するにおそらく経営者は隣国の方でしょう、ちょっと感覚が違う気がします。
★シルフさん、ありがとうございます。
この建物をこんなアングルで観られるのも期間限定、貴重でした。上から見るとやはりユニークですよね、煉瓦の壁に囲まれた切妻造り?なのかな・・・(^_^ゞ
★g_gさん、ありがとうございます。
少し化粧直しもしないといけない時期ですね。(゚ε゜;)
by 路渡カッパ (2014-05-16 10:42)
煉瓦造りの建物は、味がありますね。。
やはり、色がいいですね。。
西洋の小さなお城の様な感じです。
by なんだかなぁ〜!! 横 濱男 (2014-05-16 20:56)
★横 濱男さん、ありがとうございます。
港町は煉瓦造りの建物が多いですよね、でも京都って結構あるんです。
明治時代、近代化を推し進めた遺構かな?(^_^ゞ
by 路渡カッパ (2014-05-16 22:12)
おはようございます
私もレンガ造りの建物には興味深々でした。
歴史を感じさせてくれるし、明治の人々の勢いも感じますね。
by すー (2014-05-17 04:28)
★すーさん、こんにちは。
煉瓦造りの建物には、何か浪漫を感じますね。
京都は戦災にあってないから多く残されているのが嬉しいですね。
by 路渡カッパ (2014-05-17 11:27)
こんにちは、ご無沙汰しております。
ウッシーちゃんへのお悔みありがとうございました。
私も先日、蹴上の辺りを通りましたが、つつじが綺麗でしたね。
例年でしたら風薫る5月は大好きな季節なのですが、今年は寂しい
季節となってしまいました。
by yhiga-siura (2014-05-17 12:05)
★yhiga-soiraさん、ありがとうございます。
虹の橋を渡ったウッシーちゃん、きっと空の上でも跳び回ってるでしょうね。
蹴上のつつじ、もう満開でしょうね。
良いお天気が続くと、散歩のお伴が居なくて寂しいでしょうね。
思い出してあげるのもよい供養かも知れませんが・・・
by 路渡カッパ (2014-05-17 23:23)
煉瓦ネタとなると、敏感に反応してしまう性です(^^;;
きっとここに行ったら、一日あっても足りない位見入ってしまう事でしょう!
by 駅員3 (2014-05-19 12:15)
★駅員3さん、ありがとうございます。
そうそう、風来鶏さんのコメントでも駅員3さんの話題が・・・
この疎水、南禅寺周辺は煉瓦ネタも豊富ですよ♪
私も好きなのでこの探索は続けてみたいと思ってます。(d'∀')
by 路渡カッパ (2014-05-20 10:00)
蹴上浄水場。なんと見事な佇まいでしょう。こんな重いものをそのまま曳いて移動させるとは、すごいことです。そしてまた元に戻すとは、想像もつきません。
食堂のリサーチ、興味深いです。消費税Upをきっかけに・・・としても、極端すぎですね。京都がそんなところとは思いたくありません。笑
by sig (2014-05-30 15:15)
★sigさん、ありがとうございます。
曳家工法、ちょっとビックリですね!動かしているところを見学してみたいです。
京都ではお正月、祇園祭の期間中、特別料金になる店もありますが、
そんなところは本来の京都の店かどうか・・・
ここも経営者はおそらく外国人だろうし。(/・。\)
by 路渡カッパ (2014-05-30 18:33)