京都御苑、九條池のほとり。 [京都うろうろ]
御所に舞い戻り、南側堺町御門を入って左(西)に九條邸跡があります。
今では国民公園として終日開放されている京都御苑ですが、江戸時代までは
御所の周囲に200もの公家屋敷が建ち並ぶ公家町を形成していました。
その名残が今でもいくつか残されていますが、そのひとつ九條邸跡です。
現存する建物は「拾翠亭(しゅうすいてい)」のみで、その前には
勾玉(まがたま)をかたちどった勾玉池(九條池)があります。
ゆるキャラ着ぐるみではありません。花粉症完全防備の河童家内♪(^_^ゞ
「九條池」
九條池にかかる「高倉橋」 (上)拾翠亭、(下)厳島神社が見えます。
この高倉橋の橋脚は、旧三条・五条大橋のものを再利用したものだそうです。
「拾翠亭」、高級料亭にでも入る気分ですね。いつでも入れる訳ではないです。
一般参観日は毎週金・土曜日 (12月28日~2月末日は参観休止)、
葵祭・時代祭・京都御所一般公開日。参観時間は9:30~15:30。
参観料100円は良心的?最後まで粘ってたので追い出されましたが。(^_^ゞ
五摂家のひとつであった九條家の別邸として、主に茶会や歌会などに
使われていたようです。
江戸後期に建てられたものだそうですが、なかなか趣があります。
「拾翠」の名はその昔、貴族たちが春の野辺に出て草花を摘んで(拾って)
楽しんだ慣わしに因んで。「翠」はこの池によく飛来する翡翠(カワセミ)
からつけられたとか。今でも時々カワセミの姿を見ることがあるようです。
二階への階段は、やはり狭くて急。昔は手すりなんて無かっただろうし、
それに着物ですよね。現代人より運動神経があったのかな・・・
二階は二間半四方のゆったりとした座敷、北・東・南の三方には縁高欄が
めぐらされており、見晴らしがよいです。
この写真では分りませんが、障子の貼り方にも趣向が凝らされており、
継ぎ目を故意にずらした「石垣貼り」というものでした。
飾り桟には、トップ写真のように丁子文様の透かし彫りが施されています。
一見、家紋かと思いましたが、九條家は藤原鎌足を遠祖とする藤原北家の流れ
家紋は九條藤といわれるものです。鬼瓦にその家紋が見られます。
この透かし彫り、パンフレットには「丁子七宝」とだけ書かれていますが、
丁子(ちょうじ)と言えば香辛料のクローブのこと。当時、高貴薬で香料で
あることから、茶道では七宝のひとつになっており、貴族の間では好まれた
文様のようです。藤原氏流や諸氏の家紋にも使われています。
一階広間の東側には九條池に向かって開放されている広い縁があります。
北側に四阿(あずまや)が見えるので、行ってみましょう。
苔むした庭を抜けて行くと
四阿の前は藤棚になっています。藤が咲く時期には風情があるでしょうね。
さて、九條池の畔にはもうひとつ、厳島神社があります。
厳島神社といえば、広島安芸の宮島にある厳島神社が有名ですが、
京都御苑の九條邸跡の中にもあったのですね。
平清盛が、崇敬する安芸の厳島大神を摂津国築島(現在の兵庫県神戸市)に
一社を設け勧請。後に、清盛の母といわれる祇園女御(ぎおんのにょご)を
合祀したもので、それが後世この地に移転され九條家の鎮守社となりました。
九條家が東下された後もこの地にあり、お池の弁天さんと呼ばれています。
平清盛建立とされている唐破風鳥居は重要美術品で、京都三珍鳥居のひとつ。
あとのふたつは、北野天満宮の境内末社である伴氏社(ともうじしゃ)の鳥居、
蚕ノ社(かいこのやしろ)、木嶋神社(このしまじんじゃ)の三柱鳥居です。
御所も飽きないですね、いろいろ見どころがあって・・・(^_-)v
2014.3/8、拾翠亭にて。
今では国民公園として終日開放されている京都御苑ですが、江戸時代までは
御所の周囲に200もの公家屋敷が建ち並ぶ公家町を形成していました。
その名残が今でもいくつか残されていますが、そのひとつ九條邸跡です。
現存する建物は「拾翠亭(しゅうすいてい)」のみで、その前には
勾玉(まがたま)をかたちどった勾玉池(九條池)があります。
ゆるキャラ着ぐるみではありません。花粉症完全防備の河童家内♪(^_^ゞ
「九條池」
九條池にかかる「高倉橋」 (上)拾翠亭、(下)厳島神社が見えます。
この高倉橋の橋脚は、旧三条・五条大橋のものを再利用したものだそうです。
「拾翠亭」、高級料亭にでも入る気分ですね。いつでも入れる訳ではないです。
一般参観日は毎週金・土曜日 (12月28日~2月末日は参観休止)、
葵祭・時代祭・京都御所一般公開日。参観時間は9:30~15:30。
参観料100円は良心的?最後まで粘ってたので追い出されましたが。(^_^ゞ
五摂家のひとつであった九條家の別邸として、主に茶会や歌会などに
使われていたようです。
江戸後期に建てられたものだそうですが、なかなか趣があります。
「拾翠」の名はその昔、貴族たちが春の野辺に出て草花を摘んで(拾って)
楽しんだ慣わしに因んで。「翠」はこの池によく飛来する翡翠(カワセミ)
からつけられたとか。今でも時々カワセミの姿を見ることがあるようです。
二階への階段は、やはり狭くて急。昔は手すりなんて無かっただろうし、
それに着物ですよね。現代人より運動神経があったのかな・・・
二階は二間半四方のゆったりとした座敷、北・東・南の三方には縁高欄が
めぐらされており、見晴らしがよいです。
この写真では分りませんが、障子の貼り方にも趣向が凝らされており、
継ぎ目を故意にずらした「石垣貼り」というものでした。
飾り桟には、トップ写真のように丁子文様の透かし彫りが施されています。
一見、家紋かと思いましたが、九條家は藤原鎌足を遠祖とする藤原北家の流れ
家紋は九條藤といわれるものです。鬼瓦にその家紋が見られます。
この透かし彫り、パンフレットには「丁子七宝」とだけ書かれていますが、
丁子(ちょうじ)と言えば香辛料のクローブのこと。当時、高貴薬で香料で
あることから、茶道では七宝のひとつになっており、貴族の間では好まれた
文様のようです。藤原氏流や諸氏の家紋にも使われています。
一階広間の東側には九條池に向かって開放されている広い縁があります。
北側に四阿(あずまや)が見えるので、行ってみましょう。
苔むした庭を抜けて行くと
四阿の前は藤棚になっています。藤が咲く時期には風情があるでしょうね。
さて、九條池の畔にはもうひとつ、厳島神社があります。
厳島神社といえば、広島安芸の宮島にある厳島神社が有名ですが、
京都御苑の九條邸跡の中にもあったのですね。
平清盛が、崇敬する安芸の厳島大神を摂津国築島(現在の兵庫県神戸市)に
一社を設け勧請。後に、清盛の母といわれる祇園女御(ぎおんのにょご)を
合祀したもので、それが後世この地に移転され九條家の鎮守社となりました。
九條家が東下された後もこの地にあり、お池の弁天さんと呼ばれています。
平清盛建立とされている唐破風鳥居は重要美術品で、京都三珍鳥居のひとつ。
あとのふたつは、北野天満宮の境内末社である伴氏社(ともうじしゃ)の鳥居、
蚕ノ社(かいこのやしろ)、木嶋神社(このしまじんじゃ)の三柱鳥居です。
御所も飽きないですね、いろいろ見どころがあって・・・(^_-)v
2014.3/8、拾翠亭にて。
桜が終われば、次は藤ですね(^^)
去年藤棚を観て、花の季節に来れば綺麗だろうなと思ったのは「宇治平等院」でした!!!
by 風来鶏 (2014-03-21 22:38)
★風来鶏さん、ありがとうございます。
そうですね、藤の季節ももうすぐ来るでしょうね。
平等院の藤棚は有名ですね、私はまだ行ったことが無いのですが。(-。-;)
by 路渡カッパ (2014-03-22 00:03)
覘き観ることのできない場所、おかげさんで窺い知ることができました(*^^)v
by ヒロシ (2014-03-22 04:07)
おはようございます
いいですね、時間の流れもゆっくりと感じられる画像ですね。
いつも、奥様と一緒ですね。うらやましいです!
by すー (2014-03-22 04:47)
ワビサビのサビの空間ですね。。
いいですね、この空間。。。。
by なんだかなぁ〜!! 横 濱男 (2014-03-22 13:28)
公家町って聞くとなんだか往時が偲ばれますね。
特に江戸時代に建てられた建物の内部、とても素敵です。
こういう家に泊まってみたいですね。
(でも、なんか出る?かしら・・・)
by Cazz (2014-03-22 14:00)
四阿のうえに乗ってるシーサーみたいなのは
獅子だとは思うけど、サングラスかけたかえるみたいに見える
by はなだ雲 (2014-03-22 15:41)
京都はあちこち観て廻った事が無いので、機会があったら、是非とも行ってみたいですね!
by 駅員3 (2014-03-22 16:34)
★ヒロシさん、ありがとうございます。
そうですね、残念ながらバリアフリーにはなってなかったようです。
二階も降りるのが恐かったです。(/・。\)
★すーさん、こんばんは。
初めてだったのですが、上手い具合に一般公開日でした。
そう、ほぼ100%いつも一緒です。
ついてくるのか、連れられているのか・・・(^_^ゞ
★横 濱男さん、ありがとうございます。
武家とは違った公家さんならではの贅沢さを感じましたよ。
質素なようで、すごく凝ってますから・・・(d'∀')
★Cazzさん、ありがとうございます。
な〜んか出てきそうですね!でも、血なまぐささは無いですけど。
昔はここの二階から大文字の送り火が観れたそうです。
なんとも優雅だったでしょうね。(^_-)v
★はなだ雲さん、ありがとうございます。
ああ、あれね!恐いのか可愛いのかよく分らなかったけれど
顔は池の方を向いてるのかな?まさかカエルじゃ無いでしょ(笑)
★駅員3さん、ありがとうございます。
あちこち回らなくても、御所の一般公開の日なら
この御苑だけでも一日つぶせますよ♪
by 路渡カッパ (2014-03-22 19:46)
さすが九條家の別邸。趣が深いですね。カッパさんのことですから念入りに興趣を味わっているうちに時間切れになったのでしょうね。それにしても、いつもかわいい奥様と一緒。いいなあ。
最近、ブログの写真レイアウトで拡大縮小のサイズ変更が思うようにいかず、とても手間取るので参っています。最初から決めた大きさで読みこんでおけばいいのでしょうが。
by sig (2014-03-28 00:09)
★sigさん、ありがとうございます。
記事にはしきれませんが、とても深い趣向が凝らされてましたよ。
武家のものとは違う、公家らしい憎い趣向がね。(^_^ゞ
写真レイアウトは手間ですね。私は大中小、3サイズを決めてやってますが、
ブログのほうで編集機能があると助かるのですが・・・
by 路渡カッパ (2014-03-28 11:12)