オフ会、ちょっと疎水。 [京都うろうろ]
昼食会の後は南禅寺、水路閣などを見物したあと散会となりました。
社寺・紅葉巡り組、産業遺産・煉瓦組、梅小路・ＳＬ組（単独となったようです）
などに分かれて、それぞれ京都散策を楽しまれたようです。
私は少しだけ煉瓦組に同行、まだ見ていない琵琶湖疏水の産業遺産を探索となりました。
もちろん晩秋の風景を楽しみながら・・・
〈南禅寺三門〉
三門とは空門・無相門・無願門の三境地を経て仏国土に至る門で、
三解脱門の意を表すそうです。山門とは別もんです。(^_^ゞ
三門を構えていても山門があるお寺もありますもん♪
東福寺や知恩院と大規模な三門がありますね。石川五右衛モンの
「絶景かな、絶景かなぁ～」の台詞で有名なのはこの南禅寺の三門です。
この日は、散り落ちた楓の葉の数より人間の数の方が多かっただろうな。
水路閣も紅葉に囲まれて、この時季ならではの表情を。
〈第五トンネル〉
赤い落ち葉の絨毯の先に煉瓦の洞門が見えます。目敏く見つけられ向かうのは
煉瓦プロフェッサー、駅員３さん。
疎水沿いに歩く、もうこの辺りは観光客の姿も少ない。
紅葉と黄葉。銀杏の樹はすでにほとんど葉を落とし、裸んぼに。
さて、蹴上インクラインです。
インクラインは、標高差の大きい二つの水路の間の輸送を容易にするための装置。
レールを敷いて船を載せた台車をワイヤロープで昇降させる。琵琶湖疏水の
大津から宇治川に至る20.2kmの舟運ルートの途中、水路落差の大きい２カ所に
敷設したもので、蹴上インクラインは全長581.8ｍで建設当時世界最長。
伏見インクラインは全長290.8ｍ。いずれも1890年代（明治23年～）に完成、
蹴上のみ形態保存されていて、春は桜並木の花見スポットになっています。
このインクラインの下を先述の「ねじりまんぽ」が通っています。
ちょっとした高台なので、平安神宮の朱の大鳥居なども見られますね。
〈蹴上発電所水圧鉄管〉
水運路としても画期的な琵琶湖疏水ですが、京都の近代化には大きな役割を
果たしてきました。
有効落差36ｍ、この送水管を蹴上水力発電所に導き発電に利用された。
この結果、日本最初の電車が走り、町に電灯が灯り、京都は全国に先駆けて
近代化を実現しました。
〈合流トンネルの北口洞門〉
ここの扁額は工事責任者の田辺朔郎の揮毫による
「藉水利資人工」（すいりをかりてじんこうをたすく）。「自然の水を
利用して、人間の仕事に役立てる」って意味でしょうか。
にゃんこの暮らしにも少しは役立っているかなぁ。琵琶湖疏水のお蔭で京都の
飲料水は確保できているようなものですから・・・
旧九条山浄水場ポンプ室（御所水道ポンプ室）。京都御所へ水を送るために
つくられた施設です。設計は京都国立博物館の設計も手がけた片山東熊と、
山本直三郎が行いました。
一番観たかった建物です。小さいながら何とも優美な建築、
ネオ・ルネッサンス様式でしょうか、神殿を思わすような円柱に支えられた
バルコニーまであります。かなり凝った装飾ですが中には大きなポンプが
あるだけだそうで・・・(^_^ゞ
ただここ、周りは立入り禁止区域、写真が撮り難いです。かなり望遠が必要。
この先に第三トンネル西口があり、三条實美筆の「美哉山河」（うるわしき
かなさんが）の扁額が付いているはずなのですが・・・
〈九条山ポンプ場施設〉（手前の建物）
現在、円山公園の噴水、東本願寺、渉成園などに琵琶湖疏水の水を送って
いるそうです。
蹴上、南禅寺周辺の近代化産業遺産、かなり貴重な文化財でもあり観光資源
のはずですが、少し汚れが酷い。ケルヒャーで洗いたくなるくらい。(^_^ゞ
観光資源化活用へなど検討され始めたようですが、何とか良い景観を実現
してもらいたいです。まずは電柱電線を無くすとか・・・
ちなみに、蹴上（けあげ）って土地の名前ですが、この由来が何とも・・・
九条山の刑場に罪人を蹴り上げて連れていったことから。 だそうです。
山科には「ホッパラ町」って町名がありますが死体が沢山ほったらかして
あったから。自宅の隣り町は「血洗町」でして、斬首に使った刀を洗って
いた場所…なんて説があります。おそらく事実でしょうｗ
私が通っていた小学校はこの血洗町にあり、校庭の隅に「血洗池」って
水溜まりのような小さな池がありました。今は埋め立てられて石碑だけ
残っていますが・・・。なお、京都と山科を繋ぐ「渋谷（しぶたに）街道」は
もともと死人谷（街道）と呼ばれていたのがなまったもの。
・・・京都ってコワイとこどすぇ～（笑）
2014.11/30、南禅寺にて。
社寺・紅葉巡り組、産業遺産・煉瓦組、梅小路・ＳＬ組（単独となったようです）
などに分かれて、それぞれ京都散策を楽しまれたようです。
私は少しだけ煉瓦組に同行、まだ見ていない琵琶湖疏水の産業遺産を探索となりました。
もちろん晩秋の風景を楽しみながら・・・
〈南禅寺三門〉
三門とは空門・無相門・無願門の三境地を経て仏国土に至る門で、
三解脱門の意を表すそうです。山門とは別もんです。(^_^ゞ
三門を構えていても山門があるお寺もありますもん♪
東福寺や知恩院と大規模な三門がありますね。石川五右衛モンの
「絶景かな、絶景かなぁ～」の台詞で有名なのはこの南禅寺の三門です。
この日は、散り落ちた楓の葉の数より人間の数の方が多かっただろうな。
水路閣も紅葉に囲まれて、この時季ならではの表情を。
〈第五トンネル〉
赤い落ち葉の絨毯の先に煉瓦の洞門が見えます。目敏く見つけられ向かうのは
煉瓦プロフェッサー、駅員３さん。
疎水沿いに歩く、もうこの辺りは観光客の姿も少ない。
紅葉と黄葉。銀杏の樹はすでにほとんど葉を落とし、裸んぼに。
さて、蹴上インクラインです。
インクラインは、標高差の大きい二つの水路の間の輸送を容易にするための装置。
レールを敷いて船を載せた台車をワイヤロープで昇降させる。琵琶湖疏水の
大津から宇治川に至る20.2kmの舟運ルートの途中、水路落差の大きい２カ所に
敷設したもので、蹴上インクラインは全長581.8ｍで建設当時世界最長。
伏見インクラインは全長290.8ｍ。いずれも1890年代（明治23年～）に完成、
蹴上のみ形態保存されていて、春は桜並木の花見スポットになっています。
このインクラインの下を先述の「ねじりまんぽ」が通っています。
ちょっとした高台なので、平安神宮の朱の大鳥居なども見られますね。
〈蹴上発電所水圧鉄管〉
水運路としても画期的な琵琶湖疏水ですが、京都の近代化には大きな役割を
果たしてきました。
有効落差36ｍ、この送水管を蹴上水力発電所に導き発電に利用された。
この結果、日本最初の電車が走り、町に電灯が灯り、京都は全国に先駆けて
近代化を実現しました。
〈合流トンネルの北口洞門〉
ここの扁額は工事責任者の田辺朔郎の揮毫による
「藉水利資人工」（すいりをかりてじんこうをたすく）。「自然の水を
利用して、人間の仕事に役立てる」って意味でしょうか。
にゃんこの暮らしにも少しは役立っているかなぁ。琵琶湖疏水のお蔭で京都の
飲料水は確保できているようなものですから・・・
旧九条山浄水場ポンプ室（御所水道ポンプ室）。京都御所へ水を送るために
つくられた施設です。設計は京都国立博物館の設計も手がけた片山東熊と、
山本直三郎が行いました。
一番観たかった建物です。小さいながら何とも優美な建築、
ネオ・ルネッサンス様式でしょうか、神殿を思わすような円柱に支えられた
バルコニーまであります。かなり凝った装飾ですが中には大きなポンプが
あるだけだそうで・・・(^_^ゞ
ただここ、周りは立入り禁止区域、写真が撮り難いです。かなり望遠が必要。
この先に第三トンネル西口があり、三条實美筆の「美哉山河」（うるわしき
かなさんが）の扁額が付いているはずなのですが・・・
〈九条山ポンプ場施設〉（手前の建物）
現在、円山公園の噴水、東本願寺、渉成園などに琵琶湖疏水の水を送って
いるそうです。
蹴上、南禅寺周辺の近代化産業遺産、かなり貴重な文化財でもあり観光資源
のはずですが、少し汚れが酷い。ケルヒャーで洗いたくなるくらい。(^_^ゞ
観光資源化活用へなど検討され始めたようですが、何とか良い景観を実現
してもらいたいです。まずは電柱電線を無くすとか・・・
ちなみに、蹴上（けあげ）って土地の名前ですが、この由来が何とも・・・
九条山の刑場に罪人を蹴り上げて連れていったことから。 だそうです。
山科には「ホッパラ町」って町名がありますが死体が沢山ほったらかして
あったから。自宅の隣り町は「血洗町」でして、斬首に使った刀を洗って
いた場所…なんて説があります。おそらく事実でしょうｗ
私が通っていた小学校はこの血洗町にあり、校庭の隅に「血洗池」って
水溜まりのような小さな池がありました。今は埋め立てられて石碑だけ
残っていますが・・・。なお、京都と山科を繋ぐ「渋谷（しぶたに）街道」は
もともと死人谷（街道）と呼ばれていたのがなまったもの。
・・・京都ってコワイとこどすぇ～（笑）
2014.11/30、南禅寺にて。
最後の一枚は、趣のある一枚ですね。
おっしゃるような雰囲気がどことなく漂う所が何カ所かありますね。
それでもちょっとした路地にもカメラを向けたくなる素敵な風景があります。
なんどでもお訪ねるしたい場所の一つです。
by orange (2014-12-14 21:50)
煉瓦とモミジの紅葉も煉瓦色ですね。
今日は、寒い日でした。
もう木々も、冬の装い。。。殺風景になってきました。(^_^)
by なんだかなぁ〜!! 横 濱男 (2014-12-14 22:06)
★orangeさん、ありがとうございます。
疎水は日本の近代化、明治の気概と浪漫を感じますね。
もう少し深く探索したい場所です。
最後の１枚、イメージを追ってフォトショで遊んでみました。(^_^ゞ
★横 濱男さん、ありがとうございます。
雪が降ったところも多いでしょうね、ほんと寒いです。
煉瓦と紅葉の光景も意外と面白いものですね♪
by 路渡カッパ (2014-12-14 23:30)
琵琶湖疏水のこの場所近辺 昔遊んだことがある
小学生の時 勝手に入り込んだりして
今から考えたら危ないな～。
by tasuchan (2014-12-15 00:53)
おはようございます
さすがの腕前ですね。
by すー (2014-12-15 04:34)
南禅寺、琵琶湖疎水憧れなんです～
いつか訪れる日のために参考にさせて頂きます。
by hrd (2014-12-15 07:52)
楽しかったオフ会だったようですね(*^。^*)
穏やかな気候の時には散策に行きたい場所です♪
by ヒロシ (2014-12-15 14:25)
京都在住の方々は、歴史遺産の中で生活されているのが良く分かりました。
そうなると地名のお話などは、路渡さんの独壇場ですね！
by ロートレー (2014-12-15 14:57)
★tasuchanさん、ありがとうございます。
琵琶湖疏水、昔は事故も多かったですね。泳いだりもしていましたし。
今は冒険をする子も少ないでしょうね。
★すーさん、こんばんは。
やっとレポも終わりです。良い思い出が残せました。(⌒-⌒)ﾆｺﾆｺ
★hrdさん、ありがとうございます。
古い歴史と明治の浪漫を感じることができるところです。
全国各地、訪ねてみたい場所が多いです。人生が二度あれば・・・(^_^ゞ
★ヒロシさん、ありがとうございます。
散策にも歴史探究にも面白いところです。
春と秋は観光客で埋りますが・・・(^_^ゞ
★ロートレーさん、ありがとうございます。
奈良や京都は、石ころ蹴飛ばしたら国宝に当るなんて言われたりして。
地名の由来はどこも面白いものですが、京都も変な地名が多いです。(^_-)
by 路渡カッパ (2014-12-15 17:49)
晩秋の光ならではの紅葉の情景ですね。すばらしいです。オフ会の後はお勉強だったんですね。そしてこれだけ詳細な紹介文。すごいです。
そういえばこの多摩にも、幕末頃には刑場があったということを最近地元の方から聞きました。「壇場」というのは土を盛った斬首の処刑場で、文字通り首をはねたところだということですが、やはり地名になって残っております。おお怖わ。
by sig (2014-12-16 21:59)
★sigさん、ありがとうございます。
オフ会後の探索は良いきっかけになりそうです。琵琶湖疏水、もう少し探求してみたくなりました。
幕末頃の刑場ですか、結構リアルですね。土を盛った「壇場」・・・そこから「土壇場」って言葉が生まれたのかな？
近藤勇が斬首されたのは東京の板橋刑場でした。でも晒し首が置かれたのは京都・三条河原・・・ｗどこまでも血なまぐさい街どす。(^_^ゞ
by 路渡カッパ (2014-12-17 22:33)
東京の渋谷は"鉄分の多い水(渋)が湧き出た谷"から由来すると思いましたが、京都の場合は、同じ鉄分でも"血液(ヘモグロビン)"の渋になるんでしょうね(ｰｰ;)
因みに、ウチの工場の第3調整池も鉄分が多くて、水がオレンジ色しています(^^;;
by 風来鶏 (2014-12-20 14:28)
中にポンプがあるだけの建物が・・・なんて立派な建物
ヨーロッパなんかの博物館みたいに重厚なのに
ほとんど見物客もいないようだし、なんか非常に勿体無い＾＾
by はなだ雲 (2014-12-21 13:57)
★風来鶏さん、ありがとうございます。
渋谷、読みが違うとこうまで違う？「しぶや」と「しぶたに」・・・
うまい！鉄分にかけてヘモグロビンとは！(^_-)ｖｻｽｶﾞ
工場の調整池はまさか血洗池じゃ無いでしょうね・・・
★はなだ雲さん、ありがとうございます。
ポンプ室、実際観ると小さな建物ですが、造りは本格的？
博物館のミニチュアのようですね。立入り禁止で近寄れませんが、
公開してくれたら行ってみたいです。
by 路渡カッパ (2014-12-21 17:22)