さらば、竹生島。 [うろうろ探訪]
竹生島探訪、最終編です。
宝厳寺本堂よりまだ一段上に、真新しい宝物殿と三重塔が建っています。
「宝物殿」
「三重塔」
江戸時代初頭に落雷で焼失した三重塔を約350年ぶりに平成12年(2000年)に再建。
「モチの木」(樹齢約400年)
この木は、1603年、豊臣秀頼の命を受け、普請奉行の片桐且元が観音堂、唐門、
渡廊下を移築したときに、記念にお手植えされたものです。
「雨宝童子堂」 「奉安殿」
「奉安殿」内部
西国三十三所のご本尊のレプリカが並んでいます。千社札が邪魔だけど!
ここから階段を降りて行くと・・・
「唐門」(国宝)、後方は「観音堂」(重文)
「唐門」正面。
この『唐門』は、秀吉を祀った京都東山の豊国廟に建っていた『極楽門』を
豊臣秀頼の命により片桐且元が普請奉行として移築したものです。
豪華絢爛と言われた桃山様式の『唐門』の代表的遺構で国宝です。
桧皮葺、建物全体を総黒漆塗りとした上に金鍍金の飾金具が散りばめられ、
唐戸や壁には牡丹唐草の彫刻を極彩色塗りとして飾っています・・・
と言うことですが、かなり傷んでいますね。
唐門と観音堂は繋がった構造になっているようです。内部には・・・
「賓頭盧尊者像」 「神輿」
西国三十三所のご本尊、千手観世音菩薩を納めたお御堂です。
もう!我慢できませんwww、千社札!!
元々は願いや歌などを木札にしたため、神社仏閣に納札する風習だったものを
江戸時代に入ると、地方から霊場詣りに来た人々が幸運を祈願するととともに、
自分が来た証として、社寺の柱、扉、天井などに自分の出身地や姓名・雅号などを
目立つ所に貼った、ことが現在でも続いている。
また、札が貼られている間は参籠(宿泊参拝)と同じ功徳があると民間信仰では
考えられていた為、日帰り参拝者が参籠の代わりに自分の札を貼ったとも。
いずれにしろ、ご朱印を頂いた上で神社仏閣の許可をもらい貼ってもよい場所に
貼るのが大原則。
それにかつては、手漉きの和紙に木版墨1色摺りを施したもので、この本物?を
現代、オーダーすれば1枚当り数万円することもあるとか。ところが現実には
ゲームセンター等に設置されている専用の作成機で、手軽に作れるシール形式の
千社札が急増、無断で貼る行為も横行しているようです。
見ての通りのありさまで、落書と同様、いやそれ以上に醜い。美術的価値の高い
建造物も台無しです。
なお、文化財指定を受けた神社仏閣に千社札を貼る行為は文化財保護法に
抵触します。〔史跡名勝天然記念物・重要文化財の場合5年以下の懲役若しくは
禁錮又は30万円以下の罰金〕
これって、お江戸文化の“粋”から始まったものか知りませんが、もとより
私は民度の低い人間で○○と申しますと、自ら恥を晒しているようなもの!
ましてや、重文・国宝指定の建造物に貼るなど、犯罪行為を名前入りで証拠を
残しているようなものですね。
これに関してはホント、何とかして欲しいものです。(-_-#)
腹の虫が収まりませんが、先へ進みます。
宝厳寺観音堂と都久夫須麻神社(竹生島神社)を繋ぐ渡廊は見どころの一つです。
外から見ると懸造(かけづくり)で、連子窓(れんじまど)になっています。
この渡廊、「舟廊下」と呼ばれ、朝鮮出兵のおりに秀吉公のご座船として作られた
日本丸の船櫓(ふなやぐら)を利用して作ったもので、その名がついています。
これも唐門、お御堂と同時期に桃山様式で作られたものです。
重文、国宝? どっちやねんッ・・・! (国宝のリストには無かったような)
いずれにしろここに千社札を貼るのは犯罪です。指名手配者の名前が並んでるようです。
「舟廊下」(重文)
舟廊下を渡って行くと、都久夫須麻神社の領域に・・・
「竹生島神社御本殿」(国宝)
この建物は、関白豊臣秀吉が時の天皇の迎える施設として伏見城内に建設した
勅使殿「日暮御殿(ひぐらしごてん)」を豊臣秀頼が移建・寄進したもので、
桃山時代の文化を伝える建造物として国宝に指定されています。
奥は「本殿」、手前は「天忍穂耳社」末社です。
「招福弁財天」
本殿の前は工事中でテントが張られていたりして、ちゃんと回れたかどうか・・・
「白巳社」摂社です。御祭神は宇賀神で、御徳は金運・財運だそうです。
「黒龍堂」
ここにもありましたよ、「かわらけ投げ」。当然、挑戦します♪
「竜神拝所」
2枚で300円だったかな、売店で土器(かわらけ)を買い、それに願い事を書いて
湖面に突き出た宮崎鳥居へと、かわらけ投げをします。投げたかわらけが
鳥居をくぐれば、願い事が成就するとも言われていますが・・・叶わぬ願いに。(^_^ゞ
祠も埋るほどの夥しいかわらけの残骸。
あっ、船が来た。ここでの上陸時間は75分。
もちろん次の便があればそれに乗っても構いません。次の便があればね・・・
左:オーミマリン(西武鉄道系) 右:琵琶湖汽船(京阪電鉄系)
さて、船に乗り、竹生島をあとにします。
2013.6/9、琵琶湖上にて。
宝厳寺本堂よりまだ一段上に、真新しい宝物殿と三重塔が建っています。
「宝物殿」
「三重塔」
江戸時代初頭に落雷で焼失した三重塔を約350年ぶりに平成12年(2000年)に再建。
「モチの木」(樹齢約400年)
この木は、1603年、豊臣秀頼の命を受け、普請奉行の片桐且元が観音堂、唐門、
渡廊下を移築したときに、記念にお手植えされたものです。
「雨宝童子堂」 「奉安殿」
「奉安殿」内部
西国三十三所のご本尊のレプリカが並んでいます。千社札が邪魔だけど!
ここから階段を降りて行くと・・・
「唐門」(国宝)、後方は「観音堂」(重文)
「唐門」正面。
この『唐門』は、秀吉を祀った京都東山の豊国廟に建っていた『極楽門』を
豊臣秀頼の命により片桐且元が普請奉行として移築したものです。
豪華絢爛と言われた桃山様式の『唐門』の代表的遺構で国宝です。
桧皮葺、建物全体を総黒漆塗りとした上に金鍍金の飾金具が散りばめられ、
唐戸や壁には牡丹唐草の彫刻を極彩色塗りとして飾っています・・・
と言うことですが、かなり傷んでいますね。
唐門と観音堂は繋がった構造になっているようです。内部には・・・
「賓頭盧尊者像」 「神輿」
西国三十三所のご本尊、千手観世音菩薩を納めたお御堂です。
もう!我慢できませんwww、千社札!!
元々は願いや歌などを木札にしたため、神社仏閣に納札する風習だったものを
江戸時代に入ると、地方から霊場詣りに来た人々が幸運を祈願するととともに、
自分が来た証として、社寺の柱、扉、天井などに自分の出身地や姓名・雅号などを
目立つ所に貼った、ことが現在でも続いている。
また、札が貼られている間は参籠(宿泊参拝)と同じ功徳があると民間信仰では
考えられていた為、日帰り参拝者が参籠の代わりに自分の札を貼ったとも。
いずれにしろ、ご朱印を頂いた上で神社仏閣の許可をもらい貼ってもよい場所に
貼るのが大原則。
それにかつては、手漉きの和紙に木版墨1色摺りを施したもので、この本物?を
現代、オーダーすれば1枚当り数万円することもあるとか。ところが現実には
ゲームセンター等に設置されている専用の作成機で、手軽に作れるシール形式の
千社札が急増、無断で貼る行為も横行しているようです。
見ての通りのありさまで、落書と同様、いやそれ以上に醜い。美術的価値の高い
建造物も台無しです。
なお、文化財指定を受けた神社仏閣に千社札を貼る行為は文化財保護法に
抵触します。〔史跡名勝天然記念物・重要文化財の場合5年以下の懲役若しくは
禁錮又は30万円以下の罰金〕
これって、お江戸文化の“粋”から始まったものか知りませんが、もとより
私は民度の低い人間で○○と申しますと、自ら恥を晒しているようなもの!
ましてや、重文・国宝指定の建造物に貼るなど、犯罪行為を名前入りで証拠を
残しているようなものですね。
これに関してはホント、何とかして欲しいものです。(-_-#)
腹の虫が収まりませんが、先へ進みます。
宝厳寺観音堂と都久夫須麻神社(竹生島神社)を繋ぐ渡廊は見どころの一つです。
外から見ると懸造(かけづくり)で、連子窓(れんじまど)になっています。
この渡廊、「舟廊下」と呼ばれ、朝鮮出兵のおりに秀吉公のご座船として作られた
日本丸の船櫓(ふなやぐら)を利用して作ったもので、その名がついています。
これも唐門、お御堂と同時期に桃山様式で作られたものです。
重文、国宝? どっちやねんッ・・・! (国宝のリストには無かったような)
いずれにしろここに千社札を貼るのは犯罪です。指名手配者の名前が並んでるようです。
「舟廊下」(重文)
舟廊下を渡って行くと、都久夫須麻神社の領域に・・・
「竹生島神社御本殿」(国宝)
この建物は、関白豊臣秀吉が時の天皇の迎える施設として伏見城内に建設した
勅使殿「日暮御殿(ひぐらしごてん)」を豊臣秀頼が移建・寄進したもので、
桃山時代の文化を伝える建造物として国宝に指定されています。
奥は「本殿」、手前は「天忍穂耳社」末社です。
「招福弁財天」
本殿の前は工事中でテントが張られていたりして、ちゃんと回れたかどうか・・・
「白巳社」摂社です。御祭神は宇賀神で、御徳は金運・財運だそうです。
「黒龍堂」
ここにもありましたよ、「かわらけ投げ」。当然、挑戦します♪
「竜神拝所」
2枚で300円だったかな、売店で土器(かわらけ)を買い、それに願い事を書いて
湖面に突き出た宮崎鳥居へと、かわらけ投げをします。投げたかわらけが
鳥居をくぐれば、願い事が成就するとも言われていますが・・・叶わぬ願いに。(^_^ゞ
祠も埋るほどの夥しいかわらけの残骸。
あっ、船が来た。ここでの上陸時間は75分。
もちろん次の便があればそれに乗っても構いません。次の便があればね・・・
左:オーミマリン(西武鉄道系) 右:琵琶湖汽船(京阪電鉄系)
さて、船に乗り、竹生島をあとにします。
2013.6/9、琵琶湖上にて。
カッパのロードスター
おはようございます
歴史を感じますね。
それに御参りのためには船でというところがいいですね。
by すー (2013-07-02 04:42)
おはようございます。
千社札と場所以外の賽銭は禁止した方がいいでしょうね。
一度きれいに洗った方がいいかも。
by 京男 (2013-07-02 05:27)
★すーさん、おはようございます。
そうなんです。
ここの一番の値打ちは船に乗れることかも・・・(^_^ゞ
★京男さん、おはようございます。
千社札は江戸から広まった悪習だと思います。
国宝や文化財に・・・子供っぽいというか、民度が問われますね。
すぐにでもきれいにして欲しいものです。
by 路渡カッパ (2013-07-02 10:01)
竹生島の最終編は、またゆっくり拝見させて頂きます。
シモンズの琵琶湖周航の歌を聴かせて頂きましたが
本当に懐かしく、いい歌です。
by Hide (2013-07-02 18:40)
千社札は見苦しいですね。絵馬堂に真似て、千社札堂を造ったらどうでしょうかね(笑)。
by たいちさん (2013-07-02 18:46)
おびただしい千社札に、いつもは穏やかなカッパさんも、ついにキレてしまいましたね。本当に無理もありません。これからの千社札は、目的地で買ったものを自宅の玄関や居間の鴨居に貼ってもらうことにしましょう。どこを回ったかを誇示できるし、その方がご利益もあるというものです。
by sig (2013-07-02 21:19)
★Hideさん、ありがとうございます。
加藤登紀子じゃなくシモンズってとこがレアでしょ(笑)
最初はクロードチアリのギター演奏で琵琶湖周航の歌を貼っていたのですが・・・削除されてしまいましたw
★たいちさん、ありがとうございます。
ところ構わず貼っていると言うのが何ともね!
高いところに貼るのも好きなようですから、千社札ポールなんて建てても良いかもね。(^_^ゞ
★sigさん、ありがとうございます。
西国三十三所ももうあと3ヶ所、何処へ行ってもこんな調子で目障りでした。
そう言う手段なら罪や罰だと言うより平和的で良い案ですね。
千社札を貼れば必ずバチが当るって風評とセットでやれば効果絶大かも・・・(^_-)v
by 路渡カッパ (2013-07-02 23:34)
お怒りごもっともです(僕も気を付けなければ・・・)
云えて妙、指名手配犯の名前の公開ですね(*^^)v
琵琶湖周航の旅に行きたくなりました♪
by ヒロシ (2013-07-03 15:40)
★ヒロシさん、ありがとうございます。
文化財でなくても、建築美を見たい時に目障りで仕方ありませんでした。
やはり貼る場所を特定するとか、何か処置を講ずる必要があるように思います。
歌を聴くと旅心をそそられますね・・・♪
by 路渡カッパ (2013-07-03 18:20)
あはは・・・シモンズ、懐かしいです、ゆったりとハモって、透明な声が
素敵です!
竹生島は本当に 神の島なんですね、こんなお寺があるとは
思いませんでした、 見せて頂いて有難うございました(^・^)
by aya (2013-07-03 20:50)
★ayaさん、ありがとうございます。
私も西国三十三所巡りなんてしてなかったら、まだ行けてなかったかも。
地元の方でもなかなか行かないようですから・・・(^_^ゞ
by 路渡カッパ (2013-07-03 21:50)
おはようございます^^
唐門と舟廊下、素晴らしいですね〜♪
by いろは (2013-07-04 07:19)
★いろはさん、おはようございます。
どちらも豊臣秀吉の遺構、桃山美術の素晴らしい建築ですね。
もうぼちぼち修復の必要もあるように思いましたが。(^_^ゞ
by 路渡カッパ (2013-07-04 09:58)